#韓国版RENT を観に行った話。



お久しぶりです、ぱんだです!

韓国はまたもやコロナ感染者が増加傾向にあります。減っては増え・・・の繰り返しですね。

そんな最中ではあるのですが、先日ただいま絶賛上演中のRENT韓国公演を観に行ってきました。

はじめに断っておきますが、今回かなり長くなる予感(いや、長い)です。

お時間を頂戴しても良い方のみ、先へお進みください・・・

Pagesで下書きしている段階ですでに5ページ超えて、自分でも驚愕しておりますw

(論文書いてる時もこんなにすらすら文が浮かんできたら良いのになあ・・・)

チケットを購入した時点ではコロナが落ち着きそうな雰囲気だったので、

観に行く日にはもう何事もないだろうと踏んでいたのが間違いだったようです。

それでも一応、後方の席を選んだのが幸いし、前列はガラガラ、両隣2~3席はお客さんがいませんでした。

また、当日オンライン上で問診票の作成が求められ、客席に移動する際にもサーモカメラで検温をしました。

また、公演中はマスクの着用が義務付けられていました。

(でも一番命がけなのは役者さんだなと思いました。演出上、、、)

開演前にパンフレットに目を通していたのですが、今回演出のためにアメリカから来韓したAndy Senor Jr. 氏が

「今回、開幕できないだろうと思っていた」とメッセージを残していて、思わず涙が・・・。

ギリギリの状況・・・先が見えない中で稽古を重ねる演者やスタッフの苦悩、

世間的な反応、政府からの要請、

(割と観客の立場としてはコロナお構いなしというファンが多いように見受けられるのでチケットの売れ行き自体は問題なさそうですが)、

何よりもCovid19という、いまだワクチンも特効薬も流通していない未知のウイルスへの恐怖。

そんな中で、開幕に踏み切ってくださったカンパニーに感謝です。

会場のコロナ19対策としては、マスク着用義務、問診票提出必須、サーモカメラでの検温、という感じでした。


そもそも、RENTとは?


RENTとはどんな作品か、簡単にご説明しますとこんな感じです。

1996年にNYの小劇場でオープン後、わずか2ヶ月でブロードウェイに進出。ピューリッツァー賞、トニー賞、オビー賞など各賞を総なめにし、世界中に〈レントヘッズ〉と呼ばれる熱狂的ファンを生んで、まさにミュージカルの歴史を変えた『レント』。プッチーニのオペラ『ラ・ボエーム』をもとに、エイズ、ドラッグ、同性愛、友の死…様々な問題を抱えながらも夢を諦めず懸命に生きる若者たちの姿を描いたストーリーと、それを包み込む美しい音楽は、世界中の人々に生きる勇気と希望を与えた。
2008年に惜しまれつつもブロードウェイで12年のロングランを終え、閉幕を迎えたのちも、オフ・ブロードウェイでの再演や世界各地での上演が絶え間なく続き、新しい世代のファンを生み続けている。

RENTジャパンツアー2020年公式より引用

さらに補足しますと、脚本、作詞作曲を手掛けたジョナサン・ラーソンは1996年、

オフブロードウェイでのプレビュー公演初日の未明に35歳という若さで突然息を引き取ったという経緯から、

各国で上演されるRENTのカーテンコール時にはジョナサンに敬意を込めて「Thank you, Jonathan Larson」という

スライドが映し出されるのです。(でもこの前観た時はなかったなあ。。。home coming day(7/5)や千秋楽で演出されるのかな??)

また、「アナと雪の女王」シリーズのエルサ役で話題になったイディナ・メンゼルも、

オリジナルキャストでモーリーン役を演じていました。2005年の映画版にも同じ役で登場します。

レビューしてみる。


さて、ようやく本題です。

私が観た回の主要キャストはこちらの方々でした。(敬称略)

マーク:Jeong Won-young (정원영)
ロジャー:Jang Ji-hoo (장지후)
ミミ:IVY (아이비)
コリンズ:Yoo Hyo-jin (유효진)
エンジェル:Kim Ji-whee (김지휘)
モーリーン:Min Gyung-a (민경아)
ジョアンヌ:Jeong Da-hee (정다희)
ベニー:Lim Jung-mo (임정모
)



*あえてカタカナ表記にしませんでした

正直、どの俳優さんのことも知らなかったのですが、先月の「힘내라! 공연!(がんばれ公演)」の配信で

このマーク、ロジャー、ミミで観たいなと思ったのがきっかけでこの回を選びました。

でもパンフレットでベニー役の方がレミゼ経験者と知り、実際に歌声を聞くと

以前YouTubeで拝見したことのある方で感激しました。

今回のミミ、モーリーン、ジョアンヌ、ベニーは数々の賞を受賞されていたり経験が豊富な方のようでした。

皆さん総じて歌唱力は抜群で、ロジャーはかなり鍛え上げられていて体格が良いのと、マークより身長が高くて、、、

私の中のマーク、ロジャー像(やはり比較対象はBWオリジナルキャストのアンソニー・ラップとアダム・パスカル、

そして日本版初演でマークを演じた山本耕史)をとてもうまく表現してくださりました。

ロジャーの様々な葛藤やトゲのある部分を演じる上でかなり有利だったと思います。(見せかけの強さというか。。。)

韓国っぽく表現すると、『ケミ(←ケミストリー)が素晴らしい!』この表現が本当にしっくりくるキャスト陣でした。

一曲一曲終わるたびに、盛大な拍手と歓声が響き渡っていました。

しかし。私が本当に書きたいのは、ここからです(まだ続きます、すみません)

 

ライセンス作品の翻訳の難しさ


ライセンス作品の翻訳の難しさ、その奥深さたるや。

どこを翻訳し、どこをそのまま残し、どこをローカライズさせるか。

この見極めはかなり大変だと思います。翻訳スタッフにはほんっとうに頭が上がりません。。。

超有名作品ともなると、比較し出す人少なくないはずですし、絶対・・・

(私もその中の一人・・・オリジナルも日本語版も知ってるから尚更)

韓国版は、良くも悪くも9割は韓国語に直しています。そこも直しちゃうの???という箇所もいくつか・・・

(というか、たくさん?w)日韓どちらの翻訳が良くて悪くて、というのはナンセンスで、

正直どちらにも良し悪しがあるので、一番良いのは両方の歌詞をハイブリッドすることじゃないかと思います。(暴論)

メインナンバーであるRent、Another Day、SOL、La Vie Bohemeについて少し語らせていただきたく・・・

ちなみにここでの日本語版とは、98年の日本キャストのことです。

それ以降のものは、歌詞や解釈が変わっている可能性が大いにあります。

(1)Rent

 ロック調で一気に客席を盛り上げてくれるナンバーですが、ここで面白いと感じたのがこちらの部分。

1) ’How we gonna pay, How we gonna pay, How we gonna pay, last year’s rent’

日(98年版):払えはしない、払う気はない、払えるはずがない、去年のrent
韓(20年版):갚을 수가 없어, 갚을 수가 없어, 어떻게 갚아 집세를
(返せるはずがない、返せるはずがない、どうやって返せるというんだ、家賃を)

あくまで韓国語(直訳)。「rent」という言葉は「家賃」に置き換わっています。

2) ’Last year’s rent, This year’s rent, Next year’s rent
rent rent rent rent
We’re not gonna pay rent
‘Cause everything is rent’

日:去年のrent、今年のrent、未来のrent
rent rent rent rent 
We’re not gonna pay rent
そう全てはRENT!!!(=全ては家賃のせい)

韓:작년 , 올해 , 내년
집세 낼거야 (家賃払わないからな)
세상 모든  (世の中のすべてのことは)
빌려 쓰는 거니까
 (借りて使うものなんだから)

=貸し借りによって世の中が回る、困った時はお互い様だろ、みたいな感じでしょうか。

(うまく伝えきれずすみません。適切な表現が浮かびません汗)


韓国語はかなり補足も入っていて、より意味が、世界観が深く伝わるようになっている・・・

というか、そういう解釈かー!という。眼から鱗の訳詞でした。

他の部分も表現が日本語とは違う部分があり、面白いです。

(2)Another Day

‘No day but today’ という部分。

日本語はそのまま英語と同じなんですが、韓国語はひたすら 오직 오늘뿐 でした。

ただの一度も‘No day but today’ と言わなかった。

(3)SOL

‘seasons of love~~~ ‘の部分をそのまま歌わずに、느껴봐 사랑, 기억해 사랑

(日本語にうまくできないのであえて英語にすると、feel love, remember love)

と韓国語になっていたのが好感持てましたが、男女ソロの部分は日本語訳の方が

好きかなと思いました。(in truth that she learned ~~~ とかの部分)

(4)La Vie Boheme

 この曲は全般的に韻を踏んでいてそれが面白い曲ではあるのですが、

日本語版は直しようがない(そのままが面白い)と判断したのか半分はそのまま使われていますが、

韓国語は個人的に直して欲しくないところまで綺麗に韓国語になっていました。

なんと言っても、’La Vie Boheme’ はそのままラビボエームと言って欲しかったなあと・・・

なぜならこの作品自体が、プッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」を下敷きにした作品だから。

ベニーの犬の秋田エビータ、秋田犬の設定だから秋田なのですが、これ正直直されるのかなと思ったらそのままでした。

ただ、ピーウィーハーマンのくだりからクロサワまでごっそり歌詞変わってました。

韓国語の言葉で韻は踏んでいるけれど。やはり日本で生まれ育ったからクロサワにピンとくるけど、

韓国の人にとってはそうでもないんでしょうか。

後はオーダーの場面でミソスープなど大豆の食品が続く歌詞が、

人参を使った料理に変わってました。韓国らしい←

wine&beerが와인과 맥주(ワインと麦酒) だったのも、実に韓国というか、

韓国語に存在する言葉は韓国語でという信念(もはや執念)をここでも感じましたw

後はこの場面って合唱みたいな感じなので、ソロが聞き取り辛くて・・・

オリジナルを何百回と聴いているから流れが染みついているけれど、

韓国人だったとしても一度で理解するの大変そうだなと思いましたw


まとめ


総じると、日本語は語感というか、音の流れを、韓国語は言葉の意味を大切にしたいという印象です。

でも、ここまであーだこーだ書いてきてなんですが、普段日本語でものを考えることが多い人にとって

日本語訳の方が親和性があるのはある意味当然のことで、

言語ってその国の人の思考法までも垣間見ることができるから面白いですよね。

お互いの翻訳の誤差(?)は、
食の好みと似たようなものだと感じました。

YouTubeで2009年公演版の音源を聴くことができるので興味のある方は探してみてください。

(2020年版とは若干歌詞が変わっています。大きくは変わっていない印象ですが)

後は、例によってフォトスポットやMDも充実していました。




RENTは映画もBW版DVDも飽きるほど観ているのですが、高校受験の時も大学受験の時も、

その歌に励まされ、車を運転している時のBGMもずっとこれでした。

何てったって、座右の銘は十何年も「No Day But Today」ですし・・・

この間何回も日本版が再演されたり、来日ツアーがあったりしたのですが、

山本耕史以外で見る気が起きなかったこと、

時間が取れなかったので今回やっと観れたという感じで・・・

こんな状況なので、舞台のストリーミングが増えて嬉しくもありますが、

やはり、生が一番だなと。生に勝るものはないと再認識しました。

あ、これも残しておきたかったんだった。

マークは身体能力が高くない人にはかなりの難役だということを実感できたし、

「Today For You」 の時のエンジェルのスティック捌きが完全にエンジェルでもう感動しました!!!!!!!

あとは、6月はプライド月間。RENTって、本当にマイノリティ要素だらけなんですよね。

この作品から、エイズや薬物、そして性的指向による差別と戦っている人たちに

想いを馳せてくれる方が少しでも増えたらなと思います。

クライマックスの、ミミが倒れ、周りが救急車を呼ぼうとして

ミミが「私のためにお金を使わないで」という場面、

よくよく考えるとアメリカは国民皆保険制度がないから病院に行くだけでもかなりお金がかかるんだよな・・・

と思うと、このセリフがとても重くのしかかってきました。

以上、長々とお付き合いくださりありがとうございました。

気が向いたら補足修正などするかもしれません。

なんか構成もぐちゃぐちゃ・・・すみません_(:3」∠)_ 




カーテンコールのみ撮影OKでした。

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